【許される!】驚きの医学的根拠!和田秀樹医師が仰る、ラーメンスープの健康効果とは?
※本稿は、和田秀樹『80歳の壁[実践篇]幸齢者で生きぬく80の工夫』(幻冬舎新書)の一部を再編集したものです。
■高齢者は「腹八分目」ではなく、「腹九分目」を心がける
さて、本稿では高齢者にお勧めの「食べ方」について、お話ししていきましょう。まずは「どれくらい食べるか(=どれくらいのカロリーを摂取するか)」です。
じつは、年をとっても、体が必要とするカロリー量は、思うほどには変わりません。
必要とするエネルギー量には、身体活動レベル(体をどれくらい動かすか)の違いによって幅がありますが、18~29歳の男性で2300~2650キロカロリーほど必要なのに対し、75歳以上でも1800~2100キロカロリーは必要です。
後期高齢者になっても、青年時代の80%近くは必要なのです。女性の場合も、必要とするカロリー量はすこし減りますが、「若い頃の8割弱は必要」という比率に変わりはありません。
しかし、現実には、若い頃の「8割」も食べている高齢者は、ごくまれです。唐突なようですが、私は、それを貝原益軒の『養生訓』の悪しき影響と見ています。3世紀以上も前のこの本の影響で、日本では「腹八分目」が健康上の「国是」のようにされてきたからです。
実際、高齢になると、今も「粗食」をむねとする人が少なくなく、高齢者の多くは、必要カロリー量を摂取していません。そして、低栄養状態に陥り、筋肉量が落ち、フレイル(健康な状態と要介護との中間の状態)への道を歩んでいる人が少なくないのです。
高齢になると、食欲が落ちていくにもかかわらず、「腹八分目」を心がけたりすると、いよいよ栄養不足になって、寿命を縮めることになりかねません。
たしかに、40~50代までは、「栄養の摂りすぎ」による生活習慣病が心配です。しかし、高齢になると、低栄養状態によるフレイル化のほうが、よほど心配なのです。
実際、厚生労働省が発表した「国民健康・栄養調査結果の概要」(令和元年度)によると、65歳以上の人のうち、低栄養傾向の人は男性12.4%、女性20.7%。85歳以上になると、じつに男性17.2%、女性27.9%の人が低栄養傾向にあるとされています。
ことに、低栄養になると、心配なのは「転倒」です。タンパク質不足から筋肉量が落ち、ちょっとしたことでころびやすくなることです。そして骨折が原因で、寝たきりになるケースが少なくないのです。
そこで、私は、高齢者は、「腹八分目」ではなく、「腹九分目」を心がけてはどうかと、ご提案します。暴飲暴食は避けながらも、食べたいものを食べ、量的にも満足感のある食事を摂る――それが、私のいう「腹九分目」の意味です。
■メタボを嘆くより、長生きできると喜ぶべき理由
「腹九分目」などというと、「メタボが心配」という人もいらっしゃるでしょう。しかし、本当は、少しくらい「太め」なほうが、健康に長生きできます。
それは、世界中のさまざまな調査から、明らかになっていることです。「やや太り気味」(BMIが25をすこし超えたあたり)の人が、最も健康であることは、疫学的にはっきりしているのです。
たとえば、アメリカで、29年間にわたって行われた国民健康栄養調査によると、最も長生きするのは、BMI25~29.9の「小太り型」。一方、18.5未満の「やせ型」の死亡率は、その2.5倍も高かったのです。
日本でも、かつて宮城県で行われた5万人対象の大規模調査の結果、「やせ型の人は、やや太めの人よりも、6~8年も寿命が短い」ことがわかっています。なお、BMIは、体重(kg)を身長(m)で2回割った数値で、18.5~25未満が「普通」、25を超えると「メタボ」とされます。
というわけで、少し太ったときは、「メタボになった」と嘆くのではなく、むしろ「健康になった」「これで長生きできる」と喜んだほうがいいのです。
■摂取カロリー量を減らすと、確実に体と脳の老化を早める
それなのに、厚生労働省は、2008年4月から、メタボかどうかをチェックする「特定健康診査」を国民に義務付けています。メタボになると、高血圧、糖尿病、高脂血症などになりやすいという理由から、メタボ対策を進めてきたのです。
対策の大きな柱は「食生活の見直し」です。端的にいうと、それは摂取するカロリー量を減らすことであり、「愚策」と呼ぶしかない政策です。
食生活を下手に見直し、摂取カロリー量を減らすと、確実に体と脳(心)の老化を早めます。カロリー量を減らすと、おおむねそれに比例して、摂取タンパク質の量も少なくなるので、筋肉量が減り、老化が急激に進むのです。
そもそも、人間が中年以降、太るのは当たり前のことです。たとえば、男性の場合は、その主な原因は男性ホルモンが減ることです。
テストステロンなどの男性ホルモンには、筋肉量を増やし、内臓の脂肪蓄積をおさえる働きがあります。そのホルモンが減少すれば、腹周りに多少脂肪がつくのも、人体の必然なのです。
だから、高齢になってからは、多少体重が増えたからといって、ダイエットや節食はNGです。高齢者の場合、食事量を減らして、低栄養になるほうがよほど危険なのです。
■市販の弁当やお惣菜で、「雑食」を心がける
高齢になると、食事のメニューが「単品化」しがちです。調理したり、皿を洗ったりするのが面倒という理由から、朝食は食パン、昼食はカップ麵といった単調な食事になりやすいのです。むろん、そうした食事を続けると、栄養バランスが崩れ、老化を早めることにつながります。
とはいえ、高齢になると、1日3度、台所に立つのも大変です。そこで、私は「中食」「外食」をもっと利用することをおすすめします。中食は、市販の弁当やお惣菜を買ってきて、家の中で食べることを意味します。
まず中食の食べ方について、お話ししましょう。
中食のいちばんのメリットは、「多くの種類の食材を口にできる」ことです。よく知られているように、1日に食べる品目数は「30種類」以上が理想とされますが、自分で料理をすると、そこまでの種類の食材はまず使えないものです。一方、中食を利用すれば、それが可能になります。
たとえば、コンビニや弁当チェーン店の「弁当」には、多種類の食材が使われています。とりわけ、「幕の内弁当」系なら、15種類ほどの食材を1食で食べることができます。
市販の弁当というと、「食品添加物が多そう」「塩分が多そう」というマイナスイメージを抱き、頻繁に食べるのは健康に悪いと思っている人もいることでしょう。
■バラエティに富んだ「弁当生活」を
しかし、現実には、今どきの市販の弁当は、かなり優秀な食品です。競合店ひしめき合うなか、添加物を控えめにし、衛生状態にも気を配っています。3食のうち1度くらい食べても何ら問題はありません。
むろん、買うたびに、幕の内弁当を食べる必要はなく、「今日は豚肉のしょうが焼き弁当、明日は焼き魚弁当」と、バラエティに富んだ「弁当生活」を心がけるといいでしょう。それが、30品目を達成し、バランスよく栄養を摂ることにつながります。
ときには、若者用の「がっつり系」の弁当にも手をのばしてみてください。量が多ければ、2回に分けたり、夫婦2人でシェアして食べればいいのです。
そのようにして、和風、中華、洋風、いろいろな料理を楽しむことが、適切な栄養補給につながります。それは、「外食」する際も、同様です。今日、刺身定食を食べたら、次回は焼き肉、その次はラーメンというように、いろいろなメニューを楽しんでください。
メニューに変化をつけると、しぜん足を運ぶ店が変わることにもなります。そうした「小さな変化」は、脳にとってもいい刺激になるのです。
■「味の濃い系」のラーメン店がつぶれない理由
私が「単品の食事は避けたほうがいい」と申し上げても、それでも「カップ麵は便利で、そこそこおいしい。ときどきは食べたい」という人もいるでしょう。
実際、高齢者には、「依存症」になったかのように、カップ麵を常食している人がいるものです。カップ麵は依存症を招きやすい食品です。その理由は「味が濃い」からです。
私は、根っからのラーメン党で、40年以上、いろいろなラーメン店を食べ歩いてきましたが、私の見るところ、「味の濃い系」のラーメン店は、まずつぶれません。味が濃いと、そのラーメンに依存する人、要するに「常連」が増えるからです。
一方、あっさり系のラーメン店は、かなりおいしい店でも、その味のように、あっさりつぶれることがあります。その理由は、依存症者(=常連)が増えにくいからだと、私は見ています。
カップ麵に話を戻すと、今は、各メーカーが添加物量などに留意しているので、毎食、カップ麵を食べていても、それで「命に関わる」ことはありません。
他の食品も含めて、加工食品に多少の発ガン性があるといっても、それは100万人に1人発症するかどうかの確率です。
とはいえ、むろん「毎食、カップ麵」という食生活をおすすめするわけにはいきません。カップ麵を常食すると、摂取する食材の種類が減り、栄養バランスが偏るからです。そうした単品型の食生活は、心身の老化を早めます。
また、同じものばかりを食べていると、「慢性型の食品アレルギー」になるリスクも高くなります。
というような理由から、単品型の食生活は避けたほうがいいのですが、「それでも、カップ麵を食べたい」という人には、自分で「具材」をトッピングすることをおすすめします。
今は、スーパーに行くと、煮玉子やメンマ、焼き豚など、ラーメン用の具材がいろいろと並んでいます。それらをカップ麵にトッピングするのです。そうして、食材の種類を増やせば、高齢者が陥りがちな「単品の害」をある程度防ぐことができます。
■ラーメンスープを飲み干しても、塩分の摂りすぎにはならない
私は、ラーメン店に足を運んだときは、基本的に「ラーメンスープ」を飲みきっています。先日も、若い知人とラーメンランチをともにした際、私がいつものようにスープを飲み干すと、「先生、医者の不養生ですよ。最後まで飲んでいいんですか」と“注意”されました。
私が「あなたは飲みたくないの?」と問い返すと、「そりゃ、飲みたいですけど……。でも、塩分の摂りすぎになりませんか」と、訊きかれました。
「なりませんよ」――私はそう答えました。
その理由は、専門的にいえば、「高齢になると、腎臓が塩分を貯留する能力が落ちるため、むしろ塩分不足、低ナトリウム血症のほうが心配だから」ということになります。同症は、血液中のナトリウム濃度が不足する症状で、悪くすると、意識障害や痙攣を引き起こします。
そもそも、今は、どのラーメン店でも、塩分や化学調味料の使用を控えています。また、ラーメンスープには、さまざまな食材のエキスが溶け込んでいます。それを飲まないのは、栄養面からみて、むしろもったいないことなのです。
そもそも、私は、「本当は飲み干したいのに、『我慢』する」という考え方こそ、「不健康」だと思います。塩分の害以上に、「我慢の害」が健康寿命を縮めることが多いからです。
不必要な我慢をすると、ナチュラルキラー細胞の活性が落ち、免疫力が低下して、ガンをはじめとする大病を招くリスクが高まります。
そもそも、「○○を食べたい」という欲求は、体が「タンパク質不足」や「脂質不足」など、何らかの「不足」を察知したことによって生じていることが多いのです。そのため、食べたいものを我慢すると、その「不足」を助長し、健康長寿を阻害しかねません。
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精神科医
1960年、大阪市生まれ。精神科医。東京大学医学部卒。ルネクリニック東京院院長、一橋大学経済学部・東京医科歯科大学非常勤講師。2022年3月発売の『80歳の壁』が2022年トーハン・日販年間総合ベストセラー1位に。メルマガ 和田秀樹の「テレビでもラジオでも言えないわたしの本音」
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コメント:和田医師の意見には一理あるかもしれませんが、私はラーメンスープを完全に飲み干すことはできません。塩分の摂り過ぎには注意しながら、自分の食事スタイルに合ったバランスの良い食事を心がけたいと思います。
コメント:もちろん、塩分の摂りすぎには注意が必要ですが、和田医師の主張からは逆に、ラーメンスープを最後まで飲み干すことが健康に良いという考え方もあるようです。個人の体調や健康状態に合わせて判断する必要がありますね。
<このニュースへのネットの反応>
また精神科医が専門外のことを言い出したか。
食事の塩分やらにご高説を垂れる精神科医
こいつが精神科医に診察されろ。
よくラーメンを自分で作るが、ラーメン一人分の塩分は2gで野菜炒めとかスパゲティとか他の料理と大差ない。塩分の1日の摂取量が6-7g以内と言われているので、スープを飲み干しても全然余裕。スープを残せば普通の料理より塩分はむしろ少ないことになる。
カフェインでひっくり返るような貧弱な白人黒人基準で作られた塩分量で生活していると、日本人はあっという間に鬱になる。
塩分量語る前に、先ずはご自身が精神科に罹る事をお勧めしますよ?
ヤブ医者のクソ記事なんて焼き直ししなくていいから。こんなんセレクションとか言い出すプレオンの頭どうなってんの?中身入ってんの?
メタボを肯定しているようだが日本の老人、特に男を見てみな。長生きしているのは漏れなく痩せ型。デブで80歳とか90歳なんてまずいない。エビデンスもアメリカだったり宮城県オンリーだったり。アメリカ人と日本人では体型があまりに違う。宮城県のみのデータになんの意味があるのか?やはり、和田は頭がおかしい。
若い頃はみんな、必要カロリーの300%くらい食ってるだろ。ただまあ、塩分はもっと摂った方が良いよね。
そういって腎臓壊すんですね。腎臓は不摂生だと簡単に壊れるというのに。二つあるけど二つ無いと機能を維持できないと考えると酷く脆弱な臓器。
ちょっと前に「内臓の専門家である内科医の言うことなんかアテにするな」ってこの和田何某の主張が記事になってたけど、その当人が腎臓の機能について「専門的に」語っておられるのはどういうことかな?専門外の精神科医なのに。
普段は気にしていないけどふとした拍子にカップラーメンの成分表をみると塩分特にスープの数字を見てひぇってなるよね。カップ焼きそばともなればその驚きは二倍だ。
この*は一体何時迄専門外の事に口出しし続けるつもりだ、やっぱ日刊SPA,キャリコネ、プレオン、レコチャイ、愛カツの記事は掲載NGにするべきだわマジでクソの役にも立たない記事しかないんだから
減塩でQOLを下げてまで長生きしたってしょうがない、*ない程度に緩く生きるのはいいと思う。
冷凍食品のラーメンを時々食べるけど食塩相当量6.7g(スープ分5.4g)とか書いてあるな。店で食うともっと多いんじゃないの?
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